石川様 フェアレディZ(Z33) パート3


カーオーディオ業界初「-36dB/octパッシブネットワーク」です!
<注>写真のネットワークは片チャンネル分です。スペースの関係で入りきらなかったインピーダンス補正回路やコンデンサー数点がボード裏側にも付いています。
なぜ業界初なのか?そもそも-36dB/octと言う急激な減衰のフィルターの計算式と言う物がこの世に出回っていないからです。
-6dBクロスのリンクウィッツライレイによる-36dB/octパッシブネットワーク
アナログによるパッシブネットワークの未来がまた一段と切り開かれた様です。
デジタルによる追従は何時になる事やら!


昨年暮れパッシブネットワークを登載し、グレードUPをしてくれた石川さんが、
新たなネットワークのグレードUPと、それに伴い、借り付けだったネットワークをトランクを改装しインストールしました。


ステレオ分のネットワークをご覧下さい。


カロッツェリアのプロセッサーはパワーアンプの下に移設し、ヒューズブロックとBRAXのキャパシターは右側に埋め込みました。
以前の写真と見比べて下さい。


右側に埋め込んだヒューズブロックで、キャパシターと2段構造になっています。


以下変更ありませんので簡単に説明します。
CDヘッドはカロッツェリアのRS-D7xVです。


フロントスピーカーも同じくカロッツェリアのTS-M1RSです。





キックパネルのツイーターはTS-T1RSです。


シートの背面側にアリアンテ10”のサブウーファです。


カバーをした所です。

















話題に事欠かさない、Z33の石川さんでした!


ヘッドユニット・・・カロッツエリア D7xV
スピーカー(F)・・・カロッツエリア TS-T1RS、TS-M1RS
サブウーファ(R)・・・フェイズエボリューション アリアンテ10"si
アンプ・・・ロックフォード punch400.4、power800a2
その他・・・カロッツエリア DEQ-P01U、パナソニックCX-D3000、ブラックスE-CAP(1F)、-36dB/octオリジナルパッシブネットワーク


コメント・・・
昨年発売された「オートサウンド誌」Vol64では大きくデビューしてしまった、Z33の石川さんが、またも見せてくれました。

コイルとコンデンサーによるパッシブネットワークの、-36dB/octと言う急激なカットオフのフィルター。
アクティブタイプのチャンネルデバイダーでは、アメリカのオーディオコントロール社の24XSが-24dB/octのカットオフで以前は人気が高かったですが、それを更に上回るカットオフフィルターです。
-36dBと言うとデジタルでなくては体感する事の出来ない世界でしたが、アナログで実現させました。

もちろん、急激なカットオフだから良い音とは限りません。
7〜8年前は良く-24dB/octのネットワークなどを製作していましたが、音の繋がりの良さなどでここ最近ではあえて-6dBや-12dBのナローなカットオフフィルターが多かったです。
どちらにしても賛否両論あると思います。

では何故?-36dB/octのネットワークを作ったか?

「向上心」それだけです。

カロッツェリアのRSシリーズは発売されて5年以上が経ちます、
それと同時に当店ではオリジナルのパッシブネットワークを製作して来ました、この5年間基本回路は変えず、パーツのクオリティのみの変更で音質のアレンジを変更したりとかして来ました。

そして今回、今一度原点に帰り、更なる音質向上を目指し、オリジナルネットワークにメスを入れ、 -36dB/octと言うネットワークを採用した経緯です。

概要を説明しますと、
カロッツェリアのTS-T1RSのツイーターは、振動板の大きさの割りには、Fo(最低共振周波数)はそれほど低くなく、ディナオーディオのエソターやモレルのスプリーモ見たいに低い周波数帯域から使用出来る物ではありません。
そこで-36dB/octと言う急激な減衰をするフィルターを利用し、2500Hzまでクロスポイントを下げて見ました。
ネットワーク回路はリンクウィッツライレイと言う-6dB落ちクロスです。他に-3dB落ちクロスのバタワースも一般的ですが、僕は昔からリンクウィッツライレイの方が好みでして!

今回、-36dB/octネットワークと同時に、従来のウエスタンのパーツを使用したネットワークも棄て難く、
石川さんの意見でいっその事、-36dB/oct・ウエスタン・デジタルマルチと聞き比べ出来る様3方式にしました。
その為、ネットワークのスピーカーターミナルが何時も使用している非磁性体タイプではなく、
プロ用スピーカーでは定番のNeutrik社のSpeakonを使用してワンタッチで切り替え出来る様しました。

従来のネットワーク側はコンデンサーにウエスタンのオイルコンデンサーを使用、内部配線もウエスタンの絹巻き単線、ハンダもウエスタンのNASSAUハンダを使用するなど念の入れ様です。

そして、両方のネットワークをスルーにした所を、カロッツェリアのデジタルプロセッサーによるチャンネルデバイダーです。

当初、-36dB/octのネットワークを製作して最初に試聴する時に、本当に-36dBも減衰する物なのかと半信半疑でした。
その為RTAで測定した所、ほぼ直角で減衰するではないですか!(素晴らしい!)

-36dB/octネットワークを試聴して、
一聴して解るのは、雑味が消えました。
全帯域、耳障り悪い音が無く、綺麗で聴き易く、HiFi調なイメージが出て来ました。
-6dBや-12dBなどのナローなカットオフでは、ツイーターとミッドレンジのオーバーラップする帯域が多く、互いの打ち消し合いや位相の乱れ等の影響が出て来ていたのでしょう。
また、除々に減衰するネットワークと違い、クロス付近までキッチリと再生する為、クロス付近の音の情報量・密度感なども良いです。

ウエスタンネットワークを試聴して、
前回製作した回路と同じですが、パーツの内容が変わった為、音質も変わりました、更に良くなっています。
中域が太く、厚みが増し、エネルギッシュな音です。生々しさ、躍動感が素晴らしい。

デジタルネットワークを試聴して、
-36dB/oct、ウエスタンと順に試聴して来て、デジタルに変換すると、
「え!?これで十分じゃない?」と言うぐらい、差ほどの違いと音の良さ!
しかし、暫らく聴いていると、音が平面的で薄っぺらい感じが気になり出します。 リアリティに欠け、飽きて来ました。

カロッツェリアを持ってしてども、デジタルの限界ですか?

パッシブネットワークの良さを改めて感じた、今回のグレードUP!
多くの皆さんにこれからお聞かせして行きたいと思います。

<追伸>
石川さん!今年もイベント等お付き合い下さい!

   
   

 
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